ボクサーズ・コンディショニング ─第6回─ BOXING GYM HEIWA 大橋弘政

- 32歳という年齢を考えるとピークの状態を維持するだけでも大変だと思います。練習内容で工夫している点はありますか?

大橋昨年末フィジカルトレーニングを取り入れて、今まではがむしゃらなだけだった動きもバネが使えるようになりましたね。

加藤期間は短かったけど練習の段階で動きも変わってきたよね。

大橋そうですね。動きがなめらかになりました。今まで内側の筋肉を使えてなかったし、身体も固かったのでロボットみたいな動きだったんです(笑)。

加藤トレーニングを始めてからは彼も感覚的にインナーの筋肉を使うことを理解して、身体と意識がうまく融合して使えるようになってきました。身体の使い方は普通の人よりヒドイですからね(笑)。

大橋自分でもそう思います(笑)。柔軟性もなかったですし、アウターの筋肉だけで無理やり打って、根性勝負。殴り殴られの繰り返しでどっちが根性負けするかというボクシングでした。

- 大橋選手はスロースターターで、中盤にギアが代わったら最後までトップギアで勝負する印象を受けますが、なぜそういった戦い方ができるのでしょうか。

大橋〝白い筋肉〞といわれる速筋と〝赤い筋肉〞といわれる遅筋のうち、僕は遅筋の方が多いらしいです。トレーナーの方からするとパッと見でわかるそうですね。まぁ試合がそれを物語っているんですけど(笑)。

加藤あとは根性だよな?スロースターターだということは彼自身わかっているし、技術的に劣っていれば接近戦に持ち込んで前に出るしかないですからね。

- しかし前に出るというのは簡単にできることではありません。

加藤確かに勇気がいりますね。

大橋そんな泥仕合が僕の真骨頂なんですよ。アリ地獄ならぬ〝大橋地獄〞です(笑)。

- 真似しようとするととんでもないことになりますね(笑)。しかし、その気持ちの部分は他の選手も見習うべき点として挙げられます。

大橋 何事も気持ちの持っていきかたが大事です。試合に向けてはもちろん、自分の将来を見据えるうえでも同じことが言えます。最近の選手たちは目標が明確化されていないんじゃないですかね。どこを目標にしているのか決まれば、その目標を細分化してその時期に応じて自分がどの立場にいなくてはいけないのかわかると思います。

大橋の身体を変えたトレーニングがコレだ!!

- 試合に向けてのわかりやすい目標として減量が挙げられます。大橋選手はナップルを愛飲しているそうですね。

大橋車にも積んでありますし、常に持ち歩いています。

加藤普通にご飯を食べに行くじゃないですか?テーブルの横に置いてありますからね(笑)。

大橋体重が落ちやすくなりましたし、減量の反動で普段10㎏ぐらい戻る体重も同じ量を食べて7、8㎏で収まっています。ないと不安になります(笑)。

- │最近の試合はカットも少ないようですが体質が改善されたことと関連しているのでしょうか。

大橋確かに以前と同じぐらい打たれていると思いますけど、カットしにくくなったかもしれません。

加藤フィジカルトレーニングを始めてから油を摂らないようにしていましたからね。やっぱりコンディションが良ければ余計なカットもなくなるんだと思います。

大橋でもお客さんからすると、僕がカットしたらそこからが試合スタートみたいです(笑)。

加藤こまではやられて当然、みたいな感じだよね。p>

- 選手としては打たれることなく勝ちたいと思いますが、大橋選手の場合、気持ちの見える試合内容が見どころですからね。

大橋 本心は圧倒したいので、実際にそうできないのは僕の弱さだと思います。でも後半盛り返せるのはお客さんのおかげですよ。僕が1人でリングに上がって、周りを知らないお客さんに囲まれていたら倒れている。やっぱり応援してくれるみなさんの声に背中を押されて前に出ているから簡単に倒れられない気持ちがあります。前回の試合で成し遂げたかったんですけど、しっかり勝って王者に返り咲き、昨年産まれた娘をリングに上げたいです。

大橋弘政 Ohashi Hiromasa

1979 年12 月31日、愛知県出身
身長165cm、試合体重55kg
元OPBF 東洋太平洋スーパーバンタム級王者
戦績:38 戦24 勝11 敗3 分
ボクシングジムヘイワ所属

BOXING GYM HEIWA

住所:愛知県知多市にしの台2-100-7
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