- 昨日(11月24日)現役続行会見があったばかりですが、試合を終えてから今日までどんな気持ちで過ごされていましたか?

名城試合を終えてからまだ2週間ほどしか経っていなくて、中1カ月半という今までにない再起戦になるんですけど、正直負けたときはどうしようかという気持ちはもちろんあったし、もう辞めようかなという気持ちも少しあったんですけど……「続けたい気持ちがあるなら休んで考えたら?」とみんなに言われて、年齢的にも30代になり、ここで休んでしまうともう戻ってこれないと思ったので、やるなら早いほうが良いと思って再起を決めました。

- 再起の一番の理由というのは?

名城ボクシングだけは中途半端で終われないという気持ちが強いですし、少しでもやりたい気持ちがあるなら正直に燃え尽きるまでやりたいというのが一番ですね。実績は残しましたけど、大事なのは今なんですよね。まだ燃え尽きていないんです。

- 井岡一翔選手を始め、国内から新しい王者が次々と出てくる中で長谷川穂積選手や西岡利晃選手ら30代の選手の動向を名城選手はどう見ているのでしょう。

名城西岡選手をはじめ30代半ばにしてあれだけの実績を残している選手がいますし、ボクシングの競技年齢というのは延びていると思います。すごいと思う一方、勇気付けられる気持ちもありますね。

- 名城選手の終着点は?

名城ボクシングは結果を残してなんぼの競技で、今は残せていないのでなんとも言えないですけど……まだ自分としては身体も動けるし、肉体的なピークを超え続けるのが可能かわかりませんけど、技術的にはまだまだ伸びるところがあるので……わかんないです(笑)

- 年齢を重ねるごとに練習、戦い方、変えてきた部分も多々あると思いますが一番の変化した点は?

名城キャリアの前半やタイトルを獲ったときは身体の強さでやってきたところがあります。ボクシングは階級が細かく分けられた競技じゃないですか。みんなギリギリのところでいかに相手より紙一重上回ろうかと考えているので、自分でいえば下半身、身体の強さで上回ってきたと思います。フィジカルの強さを軸にテクニックを含めた総合力をで戦ってきたところがあるので、そこからさらにテクニックを磨いてもうひと皮剥けたらと切り替えました。

- 相手を上回るためにこだわっている練習はありますか?

名城やっぱりフィジカルでしょうね。人よりかける時間も多かったと思います。今も大事にしてますけど、最近はテクニックや実戦の練習を増やしてきました。左ストレートやジャブ、重心の位置だったり基本に立ち返る確認の作業と実戦のトレーニングをセットにしています。

- 基礎に立ち返ったというのは、試合で改めて気づかされたから?

名城そうですね。やっぱり繰り返し練習してきて、自然と身体が動くように、よりクセづけしていくようにしています。

- 名城選手の戦績を見ると、これまで厳しいカードばかりだったと思いますが、挑戦を続けるメンタルをどうやって作っているのでしょう

名城自然と、ですね。もちろん相手は強いなとは思いますけど、決まってしまったものに対しての後悔はないですね。決まった時点で「やったる」と心が決まります。現役続行も、もちろん迷っていた気持ちがなかったわけではありません。だけど、迷ってるならやってみてから考えたら良いじゃないかという考えです。

- なるほど。30代になって身体の作り方も変わってきたと思いますが、気をつけていることはありますか?

名城やっぱり体重ですね。いろんなボクサーが年齢を重ねて階級を上げていく中、僕は同じ階級を維持して戦えているので、肉体の維持についてはよくできていると思います。食事も特別なメニューはないです。

- 結婚前後で食事のメニューは変わりましたか?

名城結婚前は料理もまともにできないですからササミやノンオイルのツナ缶、刺身の赤身だったり油の少ない品目が中心でしたね。あとは野菜から食べたり、食べる順番も気をつけていましたけど、当時の食事はまずかった。減量中唯一の楽しみの食事も栄養を摂るだけの内容だったので結構しんどかったですね。だから嫁さんはうまく食材の味を引き出してるなと思いますよ(笑)。

- コンディショニングのためにナップルも使っていると聞いていますが、どんな飲み方をされてますか?

名城試合が終わったばかりで好きなものを食べようと決めているときは1日2、3本毎食後、カロリーの高いものを食べてしまったというときはより早く飲むようにしています。1年前ぐらいから飲んでいますけど、年齢的なこともあって基礎代謝も落ちているはずです。なので、普通の食事をすると体重が増えやすくなっているはずなんですけど、これだけ体重を維持できるというのはありがたいです。

- 万全の体調で大晦日の復帰を期待しています。

名城ありがとうございます。大晦日、しかも井岡チャンピオンと同じ舞台に立てることはありがたいことだと思いますし、少しでも興行を盛り上げるために役立てたらと思います。正直今年はしんどい1年でしたけど、やるからにはすっきり勝って来年に繋げたいという気持ちです。来年もとにかく全力で戦うだけ。残りの競技生活を思いっきりやりたいと思っています。

インタビューアーカイブ

WBC世界Sフライ級タイトルマッチレポート 吹っ切れなかった迷い 名城信男

名城信男 Nashiro Nobuo

1981 年10 月12 日、奈良県出身
身長164cm、試合体重52kg
元WBA 世界S. フライ級王者
戦績:20 戦15 勝4 敗1 分
六島ボクシングジム所属

六島ボクシングジム

住所:大阪府大阪市住吉区長居東3-21-11
アクセス:地下鉄御堂筋線「長居」駅下車、徒歩5 分
TEL:06-6693-0610
URL:http://610gym.com/